むし歯治療|聖蹟桜ヶ丘駅徒歩2分の歯医者|聖蹟とよしま歯科

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診療室

むし歯治療

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むし歯とは

むし歯治療イメージ

むし歯は齲蝕(う蝕)という感染症の典型的な症状です。その原因は口腔内細菌、細菌叢(オーラルフローラ)のバランスが崩れることやう蝕原性細菌の感染によって発症します。
う蝕はすべての年齢に広く流行し多くの場合慢性疾患として扱われる、いわゆる細菌感染症の1つである。う蝕の発症にはその中でも2つの重要な細菌が関わることが有名です。
ミュータンス菌(Mutans streptococci)とラクトバチルス菌(Lactbacillus streptococci)であるが、それ以外にも40種類の細菌がう蝕に関与していると言われている。

ミュータンス菌(Mutans streptococci)

口の中の細菌数は10兆個以上といわれ、そのうち、むし歯の原因となる酸を作る酸産生菌が70~80%を占めると考えられています。酸を作る代表的な細菌がミュータンス菌です。ミュータンス菌は飲食物の糖分を摂取・分解して酸を作り出します。この酸によって歯が溶かされますが、人の唾液には酸を中性に近づける働きがあり、また、カルシウムやリン酸を含み、これらの作用で溶かされた歯は修復されています。しかし、糖分の摂取が頻繁であったり、歯みがきの状態が悪かったりすると、酸の緩衝や修復が追いつかず、歯が溶けた状態が続くことになります。その部分は放置すると直に崩壊し、むし歯となります。

ラクトバチラス菌(Lactbacillus streptococci)

ミュータンス菌と同様に、強い酸を作り出すのがラクトバチラス菌です。ラクトバチラス菌は、エナメル質のようなツルツルした部分には生息できず、ミュータンス菌によって作られたむし歯のザラザラした部分や、奥歯の溝、詰め物や被せ物の適合が悪いすき間などに生息します。酸素の有無に関係なく生存できるため、酸素の少ない深いむし歯の中で酸を作り、さらに深部へとむし歯を拡大させていきます。

これら細菌は口腔内常在であるが、歯の表面はバイオフィルムという薄い膜で覆われており、そのバイオフィルムいう細菌の共同体のバランスが崩れることでう蝕の原因になると言われています。そのためバイオフィルムに対する対処などが注目されています。

バイオフィルムとは

歯垢は聞いたことありますか?歯垢はいわゆる磨き残しのことで、この状態はブラッシングで改善できます。やがて時間が経つにつれて唾液の成分により覆われていき(これをペリクルと言います)、長時間溜まって膜のように形成されたものをバイオフィルムと言います。一旦バイオフィルムまで形成されるとブラッシングで除去することは困難となり、歯科医院でのクリーニング(機械的に除去)が必要になっていきます。
このバイオフィルムは餌場の上に細菌のコミュニティが形成されており、いわゆるむし歯の原因となっていきます。

むし歯の要因

むし歯の要因はよく下の図で示されます。

準備中

歯質

歯質表層のエナメル質の結晶の強さは個人差があります。エナメル質の抵抗力(エナメルの結晶の強さ)が強いということは細菌が産生する酸に対しての防御壁の役割を果たすため有効となリます。この歯質強化を促すフッ化物(フッ素)を利用したり、だ液の分泌を促進するためによく噛んだりすることが効果的です。

糖分

糖分の多い間食が増えると、絶えず口の中が酸性になり、むし歯になりやすい状態になります。間食を控えたり、糖分の少ないおやつを選んだり、バランスのとれた食生活を送るように心がける必要があります。

細菌

むし歯の原因菌が活発に活動している

キシリトールやフッ化物(フッ素)には、むし歯の原因となる細菌の活動を抑える働きがあります。キシリトール配合ガムを噛む、フッ素入り歯みがき粉を使う、といったことを日常で意識するとともに、歯科での定期的なクリーニングで、歯垢や歯石を除去することが効果的です。

汚れの付着時間

歯垢が歯に付着したままになっている時間が長い

口の中で酸が作られるまでには、少し時間がかかります。むし歯予防には、糖分を摂取したら早めにうがいや歯みがきをして、むし歯の原因となる酸を取り除くことが効果的です。

むし歯の進行と治療法

歯の痛み方でむし歯の進行をある程度知ることができます。その進行具合によって治療方法が異なります。

初期のむし歯

C0(caries observation)初期のむし歯

状態

本当の初期のう蝕として扱われます。ただし極表層にとどまる、着色と区別が難しいなどの小さいなう蝕ですので、経過観察にて様子を見ることが圧倒的に多いです。逆にこの段階で削ってしまうと健康な部分を削るリスクが大きいため、フッ化物の使用などでう蝕の進行を予防していくことが第一選択です。

症状

表層にとどまっているためほぼ無症状です。歯の表面の白濁、表層の黒色などが見られますが、穴が開くなどの実質欠損は認めません。

治療方法

経過観察 フッ化物の使用 シーラント

エナメル質に留まるむし歯

C1(caries 1) エナメル質に留まるむし歯

状態

歯の表層部のエナメル質に小さな穴が開いてきた状態です。器具で触れた時にC0とは異なり穴が開いていたり柔らかいう窩(むし歯の部分)を触れます。白濁が進んだり、黒色部がよりはっきり見られます。

症状

エナメル質のとどまっている状況ではしみる症状もでないことが多いです(より象牙質に近づくほどしみやすい傾向にあります)。痛みなども出ることは稀ですので症状として自覚することは少ないと思います。

治療方法

C0と同様に経過観察しフッ化物による再石灰化を期待していくことも多いです。また、むし歯の穴の状況や年齢等を考慮し早期に治療を介入することもあります。その場合削る量を最小限とし、削った部分にCR充填で対応することがほとんどです。

象牙質に及ぶむし歯

C2(caries 2) 象牙質に及ぶむし歯

状態

皆様が自覚する多くのむし歯の状況です。エナメル質を超えて内面の象牙質までむし歯が及んだ状況です。象牙質まで及ぶと飲食時に冷たいもの(温度変化)でしみるか感覚、または痛みとしての感覚を覚えることが多いです。C2以降のう蝕は早期の治療が第一選択になります。C2の状況でさらに進行すると歯髄(歯の神経)に近づくため早期の発見が必要ですが、C2の状況でも無症状に進行することがありますので、自覚症状がなくても定期的なチェックが有効です。

症状

冷たいものでしみる。穴がはっきりとわかる。黒く見える部分もはっきりとする。刺激で痛みとして感じる。

治療方法

むし歯を可及的に除去し詰め物で修復します。修復物の種類によりそれぞれ特徴があります。また、むし歯の範囲によっては詰め物では強度が保てないため補綴(被せ物)で治療することを選択する場合があります。被せ物にもそれぞれ種類と特徴があります。

  • コンポジットレンジ修復(詰め物)
  • インレー(詰め物)、アンレー、4/5冠、金属、セラミック、CAD/CAM、
  • クラウン(被せ物・差し歯)
歯髄(歯の神経)に到達する

C3(caeies 3) 歯髄(歯の神経)に到達する

状態

むし歯が歯の内部にある歯髄(神経)まで進行した状態です。稀に歯の内部で進行し目視しづらいむし歯が進行し神経まで到達してしまうこともありますが、多くの場合穴があいたむし歯であることが多いです。

症状

通常むし歯は冷たいものでしみるなどの症状が強く出ますが、歯の神経まで及んだ場合、通常と逆で熱いもので痛みを感じ、冷たいもので症状が和らぐことが多いです。また、何もしていない状況でズキズキ(拍動性に)痛みを感じたり、しみるなどの症状が長く続く、お風呂の時や寝る前などに痛みが増すなどの特徴があります。稀に症状が全くなく神経まで到達することもありますが多くの場合強い痛みを伴います。

治療方法

むし歯が歯髄まで及んだ場合(象牙質まで及んでも)、歯髄の細胞が炎症を起こします。その炎症を取り除くためいわゆる神経を取る治療を行います。神経の治療を終えた後は歯質の大部分をむし歯で失っているため、破折リスクを低減するため被せ物のによる歯の機能を回復していきます。むし歯の範囲が限定している場合や前歯では詰め物で修復することを選択することもあります。

  • クラウン(被せ物・差し歯)
  • 根管治療(歯根の治療)
  • 支台築造(歯の土台⦅コア⦆)
歯冠(歯のあたま)が崩壊し歯根(歯の根っこ)まで進行したむし歯

C4(caries 4) 歯冠(歯のあたま)が崩壊し歯根(歯の根っこ)まで進行したむし歯

状態

むし歯が歯の内部にある歯髄(神経)まで進行した状態です。稀に歯の内部で進行し目視しづらいむし歯が進行し神経まで到達してしまうこともありますが、多くの場合穴があいたむし歯であることが多いです。

症状

無症状→ この状況に至るまでは強い痛みを感じていた場合が多いです。
腫れ→根元や歯茎が細菌感染により腫れることがあります。
痛み→感染による炎症が強いと痛みとして発現し強い症状が出てしまいます。

治療方法

抜歯
状況によっては一部根管治療(根の治療)を行って保存できる場合もあります。その場合は被せ物で補綴治療を行います。

ブリッジ(連続した被せ物)

ブリッジは、失ってしまった部分の歯を補うために、その両隣の歯を土台にして、連続した被せ物を装着する治療です。ご自分の歯と同じように噛むことができますが、ブリッジを固定するため両隣の歯を削る必要があります。このブリッジには、保険適用の金属製のものや適用外のセラミック製など、様々なものがあります。

入れ歯

比較的短期間での作製が可能ですが、硬い食べものや、粘り気のある食べ物では、しっかり噛むことができず違和感が生じることがあります。慣れるまでの時間が必要です。

インプラント

ご自分の歯と同じように噛むことができますが、インプラントを埋め込む外科手術が必要となるため、内科疾患や重度の歯周病がある方は適応外になることがあります。

  • クラウン(被せ物・差し歯)
  • 根管治療(歯根の治療)
  • 支台築造(歯の土台⦅コア⦆)

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